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ミニソフの可能性~イオンお得意の切り出しが成功するか~ [企業戦略]

ミニストップがミニソフの展開を進めています。
ミニソフに関するリリースはこちら
リリースが出たのが2020年4月8日とコロナ禍の真っ最中だったので
余り目立つこともありませんでしたが9月25日オープンの2店舗を含め13店舗。
イオンモールに3店舗であとは路面店がメインですから、
この状況では順調と言っていいのではないでしょうか。

イオンはGMSからカテゴリー毎に専門店として切り出そうとしています。
イオンバイクが一番規模が大きいでしょうか。
イオンリカー、パンドラハウスなんかもそうですよね。
その流れでコンビニから切り出すというのは面白いと思います。
ソフトクリームといえばミニストップですから、いいところに目をつけたと思いますよ。
ビアードパパを見習ってジャンルを広げずソフトクリームで頑張って欲しいですね。
サーティワンという先駆者がいますがマーケットがあることは証明されているので
あとは商品力をどう磨いていくかに尽きるでしょう。

超小型店舗はコロナ禍においても有望だと思います。
この数年で急激に勃興している果汁工房果琳には密かに注目していましたが、
電気があれば営業できる業態で超小型な飲食は、
展開も早くできますしスクラップアンドビルドも用意で隙間はたくさん、
かなりのブルーオーシャンがあると思います。
まあそろそろ競合があちこちの分野で起こるでしょうけど。
ミニストップはミニソフを成功できればコンビニ業界にとってもビックニュース。
コンビニから切り出されるアイテムが増えるかもしれません。
キラーコンテンツが多いですからねぇ。
弁当とかおにぎりスタンドとか、無人店舗と合わせてこれからいろんな動きが起きそうです。

そういう意味では、GMSからCVSへ業態としての優位性が移っている証左とも言えるでしょう。
ミニストップはコンビニ本部から総合飲食業へ転換したりして。
そんな可能性を感じさせる取り組みだと思います。
さぁ、セブンイレブンはどうしますかね?
まずはセブン銀行のATMが飛び出していますが、
次は取りあえず「おでん」なんかどうでしょうか(笑)
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イオンそよら誕生~新フォーマットも元気に育て!~ [企業戦略]

イオンリテールが都市型SCの新フォーマットとして「イオンそよら」を発表しました。
そして1号店としてイオンそよら海老江のオープンも発表しました。
リリースはこちら
イオンからではなく、イオンモールでもなく、イオンリテールから、となっています。

新型SCというからにはてっきりイオンモールかと思いきや、
都市型新フォーマットということでイオンリテールからなんですね。
ならばイオンタウンでも良かったと思いきや、さにあらず。謎です。
お試しSCはイオンリテールでやって、
数が見込めるようになればイオンモールやイオンタウンに移管、
ということもあり得るかもしれませんけど。
さらにさらに、既存の店舗(といっても5ヶ月前にオープンしたばかり)の
イオンスタイル海老江をリブランドするかたちになりました。
まぁ時期的に本来は3月のオープン時に発表したかったけど、
新型コロナの影響で発表を先延ばしにしただけかもしれませんね。
店舗のオープンを優先して「そよら」は後回しにしたと。

何でも三大都市圏と政令指定都市をターゲットに展開するようです。
2023年までに10店舗を目指すとか。
1万平米程度にイオンスタイルとテナント10~40程度って、
なんか昔のGMSに戻ったような規模になるようです。
まぁ都市部のジャスコ、ダイエー時代店舗の再開発における受け手、
という役割が大きいんでしょう。
都市部の買い回りテントしてはやはり1万平米程度が適正規模だった、
というのが今回証明されたんじゃないかと思いました。
駅前立地ならこの程度ってね。
再開発はこれでいけるとして、改装店舗に使えるかが気になります。
これで首都圏のダイエーを一気にリニューアルしたらすごいでしょうけど、
イオンは新しくつくるのが上手い会社ですからなさそうですね。

個人的には「そよら」というネーミングは好感しています。
「ゆめタウン」も好きなんですけど看板が「youme」ですからねぇ。
日本なんだから日本語のSCができて欲しいと思っていました。
「そら、寄って、楽しんでって!」の頭文字で「そよら」だそうです。
若干苦しい感じはスルー-しましょう!

しかし、イオンモール、イオンタウンについで、イオンそよらが広まったら、
イオンのラインナップはかなり強くなります。
大中小を手がけるコングロマリットが出現するのか注目です。
ある程度数はいくと思うんですよね。
あとは利益が出てイオンの柱となれるか期待しましょう!
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CECIL McBEE全店閉店の衝撃~至極真っ当な判断なんですけど~ [企業戦略]

CECIL McBEE(セシルマクビー)を運営するジャパンイマジネーションから
CECIL McBEE店舗・EC事業の終了がアナウンスされ大きなニュースになっています。
同社によるリリースはこちら。(意外とと短いです)

セシルマクビーは知っていてもジャパンイマジネーションという会社とは知らなかったです。
ちょっと勉強不足で申し訳ないですね。
で、このニュースが出てから社長のコメントなどもマスコミに出ています。
簡単に言うと余力のあるうちにブランドを整理、
ブランドの特徴を打ち出せていてEC率の高いブランドを残し、
今の実力にあった規模に会社を適正化するというものですね。
知名度はあるけど利益の出ていないセシルマクビーは、
アパレルアイテムを販売するのは止めてその知名度を活かし、
ブランドライセンスで名前だけは生き残るというものです。

店舗をほぼ1/9にまで圧縮するというのもカネがかかりますから、
追い込まれてしまっては残すものも残せないわけで至極真っ当な判断でしょう。
でも、世間は知名度だけで判断しますから、多くのマスコミが
あのセシルマクビーが消滅?みたいな扱いになってしまい残念ですね。
でも多くの従業員が職を失うわけで流れる血は大きいですが。
一方でライセンス事業として残るわけですし、
ちょっとニュアンスが違うよなーとも思ったり。
まぁセンセーショナルに伝えるのがマスコミですから・・・

でもアパレルとしての存在感は確かに薄くなっていました。
知名度はあるけど利益が出ないというのはどこにでもある話。
粘りが足りないと考えるか、新しいブランドにとっとと注力すればいいじゃないかと考えるか、
どちらが正しいというものではないわけで、
利益面から判断したというのはケチつけられる話しではありません。
ここの会社は次のブランドにかける決断をしたわけで、
新型コロナウイルス感染症というのはある意味背中を押してくれた存在でしたね。
それによる苦しみはとてつもないものなんですが・・・

これからも残念ながらこのようなニュースが続くでしょう。
その本質をきちんと読んでいきたいですね。
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ユニー・ドンキは成功するか? [企業戦略]

今月号の激流でドンキホーテの特集が組まれています。
日経ビジネスで2017年10月30日号ではコンビニ特集があり、
そこでもユニー・ドンキが取り上げられていました。
いまGMS業界で一番ホットな話題ですね。
ちょっと流れに遅れましたが今回はこのお話を。

このほどユニーがユニー・ドンキへの業態転換6店舗を発表しました。
色々いわれていますが、個人的には「ユニー・ドンキ」という店舗は
成功するのではないかと思いますが、「ユニー」という会社は「?」だと思います。
そして、ユニー・ドンキという店舗が長期に存続できるかといえば、
それも「No」だと思います。

まず今回の提携でメリットが大きいのは明らかにドンキでしょう。
アピタとピアゴという「箱」を得られます。
アピタのデカイのは疑問符が付きますが、
1万平米くらいまでの店舗は美味しいハズです。
そして、ユニーの食品部門を得ることで既存のメガドンキの
食品部門も強化することが出来るでしょう。
アピタの食品は強力な破壊力がありますしね。
アピタの売上の半分が食品なんてところもありますから、
(裏を返せばそれだけ食品以外がズタボロだったわけで・・・)
商流とロジを手に入れる価値はあると思います。

ただ、ウォーク業態はどうでしょう。
売場が大きすぎてちょっとドンキには持て余すと思いますね。
長崎屋のメガドンキも売場を持て余し気味な感じがありますし。
いまであればイオンかイズミ、あとは三井不動産あたりでないと
あのサイズのSCをしっかり回していくことは不可能だと思います。
ただ、RSCクラスのウォークはいまならそれなりに引き取り手があると思うので、
一気に切り離した方がユニー・ドンキにとってはいいんじゃないかと思うのですが。
その資金で身ぎれいになれますしね。
考え方を変えれば、今後大型SCが閉店する時代に向けて、
そこまでドンキが手を広げたいと考えているなら挑戦するには
14というのはほどよい店舗数かも知れません。

さて、そのユニー・ドンキですが、問題は人であると諸誌が書いています。
ドンキ流にユニーの従業員が就いていけないのではないかと。
私もハッキリ言って同感です。
ドンキとは別会社ですから信賞必罰の人事制度が
すぐに入るわけではないでしょうけど、ついていけない人は多そうです。
仕事の仕方もガラッと変わるでしょうから(陳列から大違いですし)、
どのくらい人が残り、どのくらい入れ替わるのかが注目です。

ただ、それは食品以外の話でしょう、と私は予想します。
食品は親和性が実は高いのではないかと思います。
アピタはアップグレードGMSのような感じで展開していましたが、
私的には食品はイケイケの売場のイメージなんですよね。
あのイケイケ感はドンキと上手くシンクロするんじゃないかと思うんです。
メガドンキの食品売場としてユニーが残る、
そんな可能性はあるんじゃないかと思うんですよね。
アピタはなくなってもユニーが残ったりして。

流れ的にはもうユニーはドンキグループである、となっています。
長崎屋のように運営会社ブランドとしてはしばらくユニーの名前は残りそうです。
店舗名はユニー・ドンキからメガドンキ、ニュードンキへそして
その先どうなるか、それは食品次第ではないのかな、そんな在野の予想でした。
メガドンキの食品売場が全部ユニーになる、それはそれで面白いと思います。
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コンビニ三国志・その2~王者・セブンイレブン~ [企業戦略]

このシリーズ2回目はセブンイレブンを取り上げます。
今年は誰が見てもセブンイレブンのターニングポイントでしょう。
そう、総帥・鈴木敏文氏の引退と新社長の就任です。

いまの流通業界において、鈴木氏につけるなら「総帥」がふさわしいかと思います。
もう引退したのでふさわしかった、が的確でしょうか。
セブンイレブンにおける絶対的な指導力と貫徹力は、
「総帥」の力が隅々まで行き届いている感じをもっていました。

さて、そのセブンイレブンは経営を巡るドタバタをものともせず、
コンビニ業界のトップに君臨しています。
客商売でありながら客足が離れなかった珍しい例だったと思います。
まぁ混乱も1ヶ月2ヶ月という話ではなく、
また鈴木氏がスパッと身をひいたのが大きな要因だと思いますが。

形は違いますが、以前ジャスコ(当時)の社長が前職銀行員時代の不祥事で
逮捕され他事件がありますが、あのときもジャスコには特段影響がなかったはず。
経営の混乱はイメージ悪化につながるのですが、
ジャスコの社長としておこした不祥事はなかったのよかったのかと思います。
今回はセブンイレブンの社長人事の話であって、
セブン&アイ・ホールディングスの経営権を巡る争いではなかったんですが、
そちらに話が向いてしまいセブンイレブンに当事者感が余りありませんでした。
なんか不思議な感じでしたね。
FCシステムが普及していて、店舗は直接関係ない問題だと思われたかも知れませんけど。

まぁ一番の要因は、そんなイメージをものともしない商品力とブランドを確立していた、
というのが正直なところかと思います。
最近でもセブンプレミアムやセブン銀行ATMの成功があり、
遡るとFF商材というコンビニの稼ぎ頭を生み出したその慧眼はさすがです。
そして、会長になっても社長以下がルーチン業務をそつなく回し、
2位に圧倒的な差を付ける業界首位を独走していました。
FCのようにシステムを確立した本社だったのではないでしょうか。
経営陣が変わりましたが、業績に変動が見られないのがその証左でしょう。

商品開発もぬかりなく、SVとジーとの関係も良好、
本業はシステマチックに回る組織になっていると思います。
そういうところは強いですよね。
そこにカリスマがいた訳ですから王者たる由縁です。

しかし、なんでその経営陣を引っ張る社長を替えようとしましたかねぇ。
と書くとまた脱線しますので話をセブンイレブンへ。

あと、セブンイレブンといえば情報化投資。
POSレジシステムは先端を走っているのですが、
次のシステムが正念場だと思います。
レジシステムは1回入れたら数年使う代物ですからね。
この激変期に入れるシステムは設計が肝心。
そして、その足を引っ張るか飛び道具となるか、
それがオムニ7への対応なのではないかと個人的に感じています。

新経営陣がこれまでのオムに7が失敗だったと認め、
ネットショッピングからの脱皮を謳っています。
それにどう対応するのか、設計担当は責任重大です。
PCのようにしょっちゅうアップデートやらパッチやらで
継ぎ接ぎしていくものではないのがコンビの情報システム。
決済手段も現金からクレジットカード、電子マネー、POSAカードと様々。
これからだってどんなものが現れるか・・・
オムニ7がリニューアルするようですが、
それを含めて今後どんなサービスを提供するのか、
それによって必要なシステムも変わってきます。
変化対応が大事という商売ですが、
一番変化対応出来ないのが情報システム。
モジュール化のようなシステムが作れれば御の字ですが・・・

セブンイレブンが強みにしていたものだからこそ弱みになり得る。
特にこの過渡期においては、商品面で弱みが見えない分、
そちらが気になりますね。
まぁ商品面での強みも数年は大丈夫でしょうから、
そこを過ぎたあとが本当の正念場になるかも知れません。
そう、スティーブ・ジョブス亡き後のアップルのようですね、
セブンイレブンは。

コンビニ三国志・その1~挑戦者・ファミリーマート~ [企業戦略]

このブログもようやく?遂に?やっとこさ?まさかの?300本目になりました。
間隔が空きがちですが、今後もよしなにお願いいたします。

さて、300回記念?ということで遂にやってきたコンビニ三国志時代を
相変わらずの勝手な目線から書いていきたいと思います。

ファミリーマートがユニーグループと経営統合し、
コンビニ事業で「王者」セブンイレブンと肩を並べる規模を手に入れました。
量が質をもたらす、という上田会長のメッセージは強力ですね。
売上は全てを癒す、と同じじゃないかと個人的には思います。

店舗ドミナントの構築により配送を効率化し、
専用工場で商品の差別化を図る。
規模の経済が機能している数少ない業態がコンビニだと思います。
セブンイレブンの全国展開が遅れたのも
結局ドミナントを作るのを優先したからですしね。
急がば回れでやってきた戦略が奏功しています。

そんな王者に挑むファミリーマートはまず規模を手に入れました。
フランチャイジーとの契約更新が大変だとか言われますが、
まぁ一番の問題は看板の掛け替えな訳で、
それに対するファミマの答えが店内の商品から統一するというスゴ技でした。

近所のサンクスにもすっかりファミマPBがはいってますし、
無印良品のアイテムも導入されていました。
ちょっと前に見たときはチルド総菜などでサンクスPBと
ファミマPBが混在していましたが、
いずれ統一されることになるでしょう。
一時的に棚が減るので売上は減るかも知れませんが、
完全に営業を停止するよりはダメージが少ない訳で、
なかなか上手いやり方だと思います。
これはきっとam/pmの経験に学んだんでしょうね。
まさに名を捨てて実を取る作戦は上手いと思いました。
業界の常識としてはM&A店舗は外も中も一気に変えますもんね。

さて、そんなファミマに郵貯銀行との提携の報道も出ました。
サンクスからファミマに転換する店舗にゆうちょのATMを設置するとのこと。
セブンはグループのセブン銀行のATMで業界をリードしています。
ローソンはATM子会社の設立が明らかになりました。
そこでファミマはATMを思い切ってゆうちょに変えるのか?ということに。
E-netとの関係が今後ハッキリしませんのでどうなんでしょう。
だってファミマがE-netを切ったらもうE-netは廃業するしかないでしょうし。
でも、ここは敢えてATMをゆうちょにアウトソースすべきだと思います。
ポイントサービスも独立系のTポイントを入れてますし、
既にある優良なものはドンドン取り入れるでいいと思いますよ。
同じ事やっててもどうせセブンイレブンには追いつけませんし。

そうなるとファミポートをどう生かしていくのか、それが課題でしょう。
思い切ってそれも切ってしまうのもありかと思いますけどね。
ローソンのロッピーは強力なキラーコンテンツとして認知されています。
セブンイレブンはこれに乗ってきていません。
セブンはぴあをグループに持ちますが、イマイチ使い切れてないようですし。
そんな状況で、ファミポートから撤退するというのもアリだと思います。

でも、個人的にはTポイントにもっと賭けても良いかと思いますけどね。
次期ファミポートをCCCと端末・サービスを共同開発するとか。
CCCのエンタメコンテンツやTポイント、Tマネーとの連携というように
外部資源を有効活用するコンビニは第3極になりうるかと。
(あっ、第3極だと3番手みたいですね・・・)

外部といえばファミマには無印良品があります。
こちらも提携継続が決まってますし、
生活雑貨・軽衣料を無印というのは安心感があります。

最近のコンビニはPBに偏りすぎてNBを手に入れられません。
そういった消費者の声に応えるコンビニになるのはどうでしょう。
コンビニは消費者の利便性に注目した業態のハズ。
消費者が欲しいけどNBがないFF商材はPBでいいですが、
NBがあるものを何故PBで手がけるのか?
利益以外の要素はあるのか?
ダブルチョッパーのアイテムとPBはどう違うのか?
セブンイレブンの呪縛から逃れるコンビニがあっても良いと思うんですよね。
物流センターへ納品できるか、チェーンを満たす物量を供給出来るのか、
そんな切り口で落としているアイテムは多いと思います。
その辺をファミマが手を貸して、
PB以外のアイテムを充実させるのもいいと思いますよ。
ファミリーマートはそうなれるんじゃないかと思うんですが。

まぁそこは経営陣のお手並み拝見といきましょう。
では、コンビニで生かせそうな残る外部資源は何があるか、
というと正直そんなに思いつきません。
個人的に外部資源の活用というキーワードはいいと思うんですけどねぇ。
どうでしょう、ファミリーマートさん!

セブン&アイのリブート~再び立ち上がれるのか?~ [企業戦略]

セブン&アイホールディングスがこのほど、
中期3カ年計画H20リテイリングとの提携を発表しました。(リンクはそれぞれクリック)
大番頭の鈴木前会長が退いて新経営陣になって打ち出されたもので、
実質的なセブン&アイの再起動だと私は受け取りました。

具体的には、トップにオムニチャネルの見直しがあげられています。
こちらは再起動というよりはスクラップアンドビルドですよね。
定義をガラッと変えてきました。
ポータルサイトから共通ポイントへの切替ですから。
ネットからリアルへの切替は現実に即していると言えるでしょう。
それが将来性があるかどうかは判りませんが、
現業で成り立つセブン&アイですので
その他助になる施策にしたのはオムニチャネルにとっても良いことでは?

イオンはWAON POINTを先に導入していますので、
共通ポイントは後追いになってしまいましたね。
ただ、イオンはWAONポイントとWAON POINTの並存するという、
訳のわからないことをやってくれたのでまだまだ追いつくのは可能でしょう。
順当に行けばnanacoポイントでしょうけど、
セブンポイントとかやりませんよね・・・

セブンイレブンジャパンとアメリカのセブンイレブンの話もありましたが、
まぁ当然のことしか書いていないので今回はスルーします。

そしてマスコミを騒がしたのがイトーヨーカドーとそごう西武の構造改革。
H2Oとの提携に絡みますが、関西のそごう西武3店舗をH2Oへ譲渡すること。
そごう西武は完全なるお荷物になってしまいました。
西武池袋本店、横浜そごうのために全体を抱える必要があるのか?
そんな方向に行きかねない状況かと思います。
百貨店の使い道はホント難しいですよねぇ・・・

そんな百貨店を関西で分離する決断をしました。
H2Oに買ってもらえるようで何よりです。
まぁほとんど神戸そごうの分だと思いますが。
神戸は三宮駅前で立地は最高ですし再開発すれば
大丸を一気に超えられるんじゃないかと個人的にはおもいます。
震災後建て替えを選んだ店と改修を選んだ店のさがいまは表れていますので。
ここで設備投資を断行出来れば形勢はひっくり返るんじゃないかと。

私はこの提携の一番のポイントは関西のセブンへ「Sポイント」を導入することだと思います。
セブンイレブンに他者のポイントが乗り入れるのは初めてと言って良いでしょう。
しかもこれほど大規模に。孤高を保っていたセブンイレブンが、
他社とのアライアンスに門戸を開くのはかなりのインパクト。
首都圏は自信があるけど、関西はやっぱり違ったんでしょうか?
このポイント乗り入れで成果があがれば、
他のローカル流通企業とも組むことがあるかも知れません。
そういった面では全国の企業が注目しているのではないかと思います。
ローソン、ファミマが一番ドキドキでしょうけど。

まぁイトーヨーカドーも関西の店舗を軒並み閉店するようで、
セブン&アイは百貨店・GMSは首都圏へ集中する模様です。
SMは地場企業をそのまま配置でしょうけど、
赤ちゃん本舗やタワーレコードなんかはどうなりますか。
LOFT、バルスは大丈夫でしょうけど、
前体制が買い集めた企業たちはどうなるのか心配です。
アリオも出店しないとなるとこれらの使い道がありませんからね。
もし、首都圏のイトーヨーカドーの売場をこれらグループ企業で
埋めるために使い出したら共倒れしかねません。
ヨーカドーの再開発なんかも考えているようですからそのあたりがどうなるか。

H2Oとの提携も、首都圏GMSの再開発で
PARCOを活用するという伏線があるかも知れません。
駅前多層階であればファッションビルというのが一番簡単な答えですから。
でも、イオンもジャスコをフォーラスに転換して生き残っているのも一握り。
ジャスコのような地方都市ではないとはいえ、前途は厳しいでしょうね。

しかし、首都圏のGMSを再開発するとか、関西を切り離すとか、
すっかり首都圏のリージョナル企業になってしまうよう。
ヨーカドーは売場も専門店導入に積極的なようですし、
ダイエーがCVCを導入して再生を図る、といっていたのとデジャブします。
大丈夫ですよねぇ?イトーヨーカドーさん・・・

セブン&アイの「成長戦略」~取り繕うのは危険の印?~ [企業戦略]

セブン&アイホールディングスが「成長戦略」と事業構造改革を発表しました。
セブン&アイのリリースはこちら

発表の要旨は3点。
1,成長戦略としてコンビニ事業へ投資
2,先行投資としてオムニチャネルへ取り組み強化
3,構造改革として西武そごうとイトーヨーカ堂の店舗閉鎖
となっています。特にマスコミで閉店が取り上げられていますね。

コンビニへ投資するというのはグループの特性からして当然の話。
国内の商品開発強化とアメリカ子会社(元々は本家ですけど)への投資って、
当然というかじゃぁ具体的にに何をするのか?ということになりますけど。

そしてオムニチャネルへの取り組みもどうやって収益を上げるんでしょうかね。
実はいまそれがセブン&アイの課題です。
オムニチャネルの店舗での販売スペースも見たことありますが
サンプルをちょろちょろと並べてデジタルサイネージで
訴求しているようにそれっぽくなってるだけで、そこから何が得られるのかわかりません。
ネットサイトにしても、各社のページレイアウトを同じデザインにしているだけでは?
そんな疑問が湧いています。まぁ基本amazonと同じですよねぇ・・・
行き着くところがセブン&アイグループの店舗で受け取れる、
くらいしかアピールポイントがないと思います。肝心の商品力ですよね。
それが感じられないのが個人的には残念です。

で、そごう西武とイトーヨーカ堂の閉店がわかりやすく、具体的なので目立つ訳です。
これって、閉店を大きくならないよう前向きな話題を先に2つ並べたけど、
結局具体的な(数字の入った)閉店項目が大きく取り上げられたということでしょう。
リリースの仕方に疑問を感じますね。
正直に店舗閉鎖による収益の改善と謳うべきでしょう。
言葉を取り繕い始めた企業ってどうなのよ、と正直思います。

東芝が粉飾決算を不適切会計と言い張っていますが、
いまだに企業は言葉を取り繕うのをやめないと思います。
セブン&アイは法令違反もしてないですし反社会的行為もしていませんが、
今回のリリースは小売業界の2強として正直ではないと思いますね。
まぁ事業構造改革っていまの日本語では「リストラ」ですけど。

このところビジネス誌でセブン&アイの鈴木会長のインタビューを見かけます。
自分の立てる方針は間違ってないが、執行する人間が間違えていると。
リリースも取締役会の決議でしたから、この内容を知っているはず。
ちょっとこういう決議をする意味があったのか聞いてみたいですね。
これって経営計画なんですか、って。

JRE POINTの破壊力~可能性は大きすぎる~ [企業戦略]

JR東日本が2016年2月より「JRE POINT」を開始すると発表しました。
(リリースはこちら)
ポイントサービスに非流通系企業の大物が参戦することになりました。

リリースによるとまずは首都圏駅ビルの商業施設において
ポイントサービスを順次統合、将来的にはクレジットカードのビューサンクスポイントや
スイカのSuicaポイントも統合する方向とか。
ここで駅での切符購入やびゅうプラザでの旅行商品の購入にもポイントが付けば完璧です。
また、メトロポリタンといったホテル、東北の駅ビルにおける買い物にも付くようになれば、
ポイントとしてはかなり巨大なサービスになりますね。
まぁ切符購入でのポイントは諸々の規制で無理だと思いますけど・・・

JR東日本と言えば流通部門の売上が既に1兆円規模。
ここに1%のポイントが付けば単純計算で100億円。
これだけ巨大なポイントがどこに流れるのか気になるところ。
また、外部への開放がされるとすればポイントサービスの地殻変動は間違いありません。
駅ビルテナントのショップが、それ以外のSCに出店している店舗でも導入すれば、
首都圏での存在感はかなり大きくなるでしょう。
まずは駅ビルに来る若者を囲い込み、その成長に合わせて上の世代へ
サービスを拡充していけばいい訳ですから。

既にSuicaというカードを持っている消費者は多い訳で、
それをそのままポイントカード化してしまえば手っ取り早い。
そういう点ではむしろSuicaポイントを拡大した方がよかったと思いますけどね。
だってJREポイントって会社のメンツが丸出しで、
消費者に訴えるネーミングではないですし。
Suicaにはペンギンのマスコットもいてプロモーションもいろいろ出来ますし、
なによりJREよりはJR東日本の色を消せると思います。
いまからでもいいので統合時にJREからSuicaに乗り換えて欲しいと個人的に思います。

既にドコモがローソンと組んでdポイントを大々的に打ち出しています。
pontaとdポイントの差別化をどうするか問題がありますが、
それ故に両者の統合といった先走った願望報道もあったり。
そこに乱入したJR東日本のポイントサービスは、
やりようによっては大きすぎる可能性を秘めていると思います。

あとはポイント原資をどれだけケチらずに出せるか、でしょうか。
子会社の駅ビルからと言うのも、結局のところテナントや子会社が負担する訳ですし、
現時点でのJR東日本の持ち出しは限られます。
いずれ他のポイントサービスとの生き残り競争になったときに、
その本気度が明らかになるでしょう。

DCMの店舗ブランド変更~ステップは必要か?~ [企業戦略]

DCMホールディングスが子会社のCI変更を発表しました。(リリースはこちら)
DCMはカーマ、ダイキ、ホーマックのHC三社が
経営統合して誕生したのが平成18年9月だそうで、
足かけ9年で店舗ブランドにDCMをつけて一体感を出すようです。

リリースによりますと、
「経営統合より、管理部門を始め、情報システム、物流等の
改革を進めてまいりました。また、本年度の下期からは
販売促進機能の一本化を進め、新年度からは商品組織についても
最大限の効果を発揮できる組織体制となり」
だそうです。しかし悠長な統合作業でしたね。
最後のステップで企業名と店舗名にに「DCM」を付けることになったそうで。
しかしなぜDCMカーマなんでしょうねぇ。
いっそのことDCMだけでもいいんじゃないですか?

しかし、DCMって「Demand Chain Management」の略だったんですね。
全く知りませんでした。むしろこの語源を知ってもらう取り組みを、
統合当時からすべきではなかったかと思います。
それがあって初めて経営統合の意義をステークホルダーや従業員に
説明できるわけで、それがお客様へ繋がると思うんですよね。

そういう意味では、内部調整がやっと終わって、
経営陣が自信を持って一つのグループであると言えるようになったのが、
このタイミングだった(=9年掛けた)ということでしょう。
内輪の話に9年ですか・・・と正直思った次第。
イオンがダイエーの屋号をなくすまでの時間を考えるとかなり長いですし。
だって、この流れからみると、いずれDCMに統一する方向かと思われます。
クルマで言えば、コロナ→コロナ プレミオ→プレミオみたいな。
消費者の混乱を避けるといえば聞こえはいいですが、
正直一気に変えてしまって”生まれ変わりました!”という販促の方が
消費者にはアピールになると思います。
何度も名前を変えるのはコストもかかることですし。
またはDCMが店舗ブランドとして弱いなら
違う名前にすればよかったろうにとも思いますけど。
正直「DCM」って店舗は厳しいと思いますね。
せめて「DCMストア」とか新しく「DCM○○」になる○○の部分を統合する必要があるでしょう。

まぁいずれ内向きのエネルギーが外に放出されると、
この業界大手がどのような次の一手を打ってくるのか注目しましょう。
今のところ経営統合後大きな成長も見えない企業ですし、
これからの戦略が大事だと思いますよ。
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