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セブンイレブンの大勝負~伸るか反るかは神のみぞ知る~ [提携・M&A]

セブン&アイホールディングスはアメリカのコンビニ子会社が
競合のコンビニチェーのspeedwayを210億ドルで買収することを発表しました。
リリーはこちら。事業計画の方が分かりやすいのでこちらもどうぞ。

春先に一度破談が明らかになった案件でしたが、
まさかの復活と電撃買収の発表でした。
当時も金額で折り合わなかったと言われましたが、
当時から200億ドル超と言われていたので大して金額的な変動はない、といえると思います。
新型コロナを挟んで一体何があったのか?謎とともに興味がそそられます。
発表後、株式市場では本日だけで5%超下落したようで、
早速市場の洗礼を浴びたかたちになりました。

アメリカのコンビニ市場についてはマスコミ報道以上の知識は無いので、
全くもってイメージのはなしになりますが、
ガソリン販売とコンビニのハイブリッド店舗をどう転がしていくのか注目です。
赤字だったアメリカのセブンイレブンを黒字化しましたから、
運営ノウハウはあるでしょうけど現状でも黒字の会社を買ったわけで、
ということはさらに売上のトップラインを上げていく必要があります。
赤字会社だったら改善は楽ですが黒字会社にPBを入れたり、
ブランドを変更したり、オペレーションを変えたりしただけで、
更なる売上の向上というのはどうなんでしょうかねぇ。

それを踏まえて個人的に事業計画書で注目したのは、
統合によるシナジー効果、節税効果、ESGといったことを言っていること。
シナジーは自称ですし、節税効果を当てにする経営者ってどうなんでしょう。
ESGなんてガソリン売ってるのに何言ってるの?と突っ込みが来そうです。
しかも、ガソリン市場の拡大を見込んでますしね。
セブンイレブンで売ってるガソリンを入れると燃費が2倍になるとかなら別ですけど・・・
ちょっとこじつけが過ぎる感じがしてなりません。
あと、買収元から15年の長期契約でガソリンを仕入れるそうで、
これってあとで足かせにならないか気になります。

あと210億ドルの買収資金は株式市場を使わないとのこと。
新型コロナでマーケットは超軟調ですから今はその時期ではないですから当然でしょう。
しかし、各社キャッシュを積み増そうと必死なときに、
金融機関や社債市場から調達するというのはかなり強気な話です。
エアラインが聞いたら泣いて悔しがるでしょうね。
というか、取引先からは間違いなくイメージ悪くなるような・・・

結局のところコンビニ3900店舗を手に入れたらガソリンスタンドがついてきた、
ガソリン市場も当分は持ちそうなので、いずれそちらの出口戦略はかんがえるとして、
まずはいま市場に放出されたコンビニを手に入れてシェアを拡大しないと!
というこなんでしょう。資金計画がこれほど明らかにならないのも珍しいです。
兆円単位のファイナンスだったらある程度話しがついていて、
シンジケートとか明らかになると思うんですけどみえません。

セブン&アイホールディングスから80億ドルの増資があるようです。
そごう西武を80億ドルで売って資金調達、
なんてウルトラCがないですよね??
8億ドルなら売れるかもしれませんが・・・
まぁ経営者としては大きな勝負に出たわけですから、
セブン&アイホールディングスのマネジメント陣に期待しましょう!

20200804追記
増資が一ケタ少なかったので修正しました。
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