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大丸 神戸店~被災地の老舗百貨店その2~ [百貨店・GMS]

そごう神戸店に続き神戸の百貨店第2弾、大丸神戸店について取り上げます。
(こちらも臨店からは時間が空いてしまいましたが・・・)
臨店は2015年1月10日(土)12:00頃です。

そごう神戸店(こうべみせ)と読むんですよね。
関西の大丸は「みせ」と読むそうで異文化感たっぷりです。
で、こちらの店舗も阪神・淡路大震災で大規模半壊しました。
増築店舗でしたから繋ぎ目に負荷がかかるのは仕方ないんでしょうねぇ。
最近の商業施設は全面建て替えが主ですので大丈夫でしょうけど、
歴史ある店舗ほど増築を重ねて構造が複雑になっているので、
地震に対する備えはどの程度必要なのか悩ましいところだと思います。
そういった意味では大阪の百貨店戦争は皆建て替えにつながったので
地震に対する備えは安心できるレベルだと思います。
これは好影響と言えるでしょうね。結果論ですけど。

話を大丸に戻しますと、この店舗は被災したあと
かなりの部分を取り壊して建て直しています。
また、残った部分で営業を継続していたのはそごうと同じですね。
営業再開を優先した当時の地域一番店のそごうは壊れた部分を減築したのに対し、
こちらはきちんとした売り場を整えることを優先し再建。
売り場は凸凹のない綺麗な形のフロアとなっています。
一部別館もありますが基本的にワンフロアを広く取っているのが、
本館・別館2館体制のそごうと違うところ。
いまになってみると、売り場を削ったままで古い建物を
活用しているそごうの決断が悔やまれますね。
どう見ても大丸の方が綺麗な店舗ですもの。
外観もクラシックで神戸のハマのイメージにピッタリ。
当時の経営陣の決断が20年経って生かされています。
やはり投資って先を見て行うのが大事なんだなと実感しました。

さてさて、いよいよ臨店のお話しへ。
中華街が近いからかわかりませんが、
随分と外国の観光客とおぼしき来店客が多かったと思います。
各フロア人混みがあって1階は賑やかというか喧噪に包まれていました。
ちょっと落ち着いて買い物をする雰囲気はなかったですね。
まぁ3連休の初日ですからこれくらい人が入ってくれれば
文句はないでしょう、という感じの人出でした。
久しぶりに活気のある百貨店に行きましたよ。

そしてエスカレーターに乗って思ったのは、
各フロアに「海側」「山側」の表示があること。
神戸は六甲山と瀬戸内海に囲まれていますから、
山と海で表現するのは判りやすいですね。
ただ、観光客には判りやすいかは別ですけど。
たしかそごうも同じように表示がありました。
あっちは「浜」「山」だったかな?逆だったかな?まぁ神戸オリジナルです。
神戸って三ノ宮駅もあれば三宮駅もあるし、阪神・阪急・JRと駅は別だし、
大雑把ですが山と海の表示は的確と言えば的確。
ローカライズって大事ですね。

売り場は大雑把にいうと凸型。そごうの凹型と逆ですね。
なんかこうも逆を行く店舗が競合しているというのは面白いです。
しかし、売り場は平場が多いイメージですね。
1Fは大抵化粧品のショップが並んでいるもんですが、
中心いあるのは婦人の服飾雑貨の平場です。
それを取り囲むようにブランドショップが配置されています。
他のフロアにも必ずフロアの中心あたりに大きさの大小はありますが、
平場が置かれています。なんか強いこだわりを感じますね。
ブランドも決してそごうに引けを取っている訳ではありません。
2Fにティファニー、カルティエ、ブルガリといったブランドショップが並んでいますし。
多くの百貨店と1階と2階が他と逆になっているようです。
大丸は2階にペデストリアンデッキが接続している訳でもありません。
これはやはり観光客対策なんでしょうかねぇ。
平場で日本土産をたっぷり買ってもらおうと。うがちすぎかな・・・

3Fにうふふガールズがありました。
ちょっと打ち出しが中途半端かと。
出来るなら1フロア全部をうふふガールズで埋めた方がよかったでしょう。
埋めたかったけど出来なかったのかも知れませんけど。
固めてはありますが、なんか中途半端感を個人的に感じた次第。

あと変わったのは7階別館アネックスに展開してあった手芸でしょか。
百貨店で手芸って珍しいかと。
最近ですと東急ハンズやロフトを入れてる大型店はありますけど、
手芸コーナーってありなんだと思いました。
よく考えれば年齢の高い世代は手芸とか好きな人多いですし。
単価は高くないでしょうけど顧客満足面で存在価値は大きそうです。

他のフロアもそつなく揃えられています。
店舗も明るい照明で統一されていまして雰囲気がいいですね。
最近はフロアごとの特徴を出そうとするSCが多いですので、
こういう店舗があっても良いかも、と思いました。

いまはそごうを抜いて地域一番店。ハード的にも品揃え的にも納得でした。
震災を乗り越えて20年、地域一番店を盤石なものにしているようです。
今後を考えると、敵はそごうだけでなく大阪にもいます。
大阪の巨大百貨店とどう戦っていくか、
これからの課題といえばそのくらいでしょうか。
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