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そごう神戸店~被災地の老舗百貨店その1~ [百貨店・GMS]

臨店からは時間が経ってしまったのですが神戸市のそごう神戸店を取り上げます。
臨店は2015年1月10日(土)13:00頃です。

今年は阪神淡路大震災から20年。
この店舗も半壊したのち修復されました。
その後運営会社のそごうが破綻しても生き残ってる主力店舗です。
被災時の写真を見ると、増築部分の強度の違いで半壊したようで、
昔ながらの店舗故、売上の伸びとともに増築を繰り返してきたんでしょうね。
それがアダとなったとも言えますし、そのお陰で全壊を逃れとも言えるでしょうし、
複雑なものですね。

さて、そのそごうですが、三宮駅前ということもありさすがの集客力です。
土曜の昼過ぎと言うこともあってお客さんは各フロアに満遍なくいました。
建物は本館と新館の2館体制です。
地下と地上5,6,7階が連絡通路で結ばれています。

新館の1~4階にはLOFTがテナントして入っているほか、
5階には紀伊國屋書店とひょうごふるさと館なる物産コーナーがあります。
これは本館の2階にでも置いた方がいいと思うんですけど。
2階だとJRやポートライナーの三宮駅とペデストリアンデッキ直結ですし、
観光客向けにはそっちのほうがね。まぁそこはそごうとしても顔の売り場なので、
そんなテナントなんか置きたくないでしょうけど。
それにしても新館5階って微妙な位置です。
そして新館6,7,8階はそごうの直営売り場になります。
あっ、B1はいわゆるデパ地下ですね。

で、本館は震災のあと改修したお陰かこれまで増築してきた
継ぎ接ぎ感はなく、伝統ある百貨店という趣です。
吹き抜けといった特徴も無く、典型的な駅前多層階の店舗ですので、
ごくオーソドックスな作り。
ただ、建物の形が正方形という訳でなく、
また震災で一部崩落したところがへこみとなっていますので、
売り場の形がフロアごとに違いアクセントになっています。
買いまわりする上でこの変化はイオンやヨーカドーでは感じられないかと思います。

肝心の品揃えも本館1階にルイ・ヴィトン、ティファニー、ロレックス、
サルヴァトーレ・フェラガモのショップがあり、
また化粧品もシャネルやSK-Ⅱ、ランコムやらエスティーローダー、
アルビオンや資生堂など各種取りそろえています。
2階からは結構整然とした売り場が並んでいますが、
大きいサイズ、小さいサイズのショップコーナーやオーダーのコーナーといった
カテゴリーを打ち出すよう努めているのがフロアガイドから読めます。
が、売り場ではそれらの表示はないのでそれほど感じませんが、
売り場に統一感は感じられますのでそれはそれで好印象でした。
あとから見直すとなるほど!って感じですね。
個人的には好印象の売り場でした。
まぁその辺の細かいところは臨店してもらった方が早いかと思いますけど。

古さを感じたのはトイレ。
本館トイレは階段の各階の中間にあるタイプ。
70~80年代くらいの商業施設ってこうですよね。
ただ、感心したのはトイレが狭いけれどもドアを折りたたみタイプにして、
苦心して狭いながらも洋式トイレにしていました。
トイレのドアって狭くても一枚板が多いですよね。
なんとなく「百貨店の矜持」てきなものを感じました。

立地は最高、ブランドイメージも浸透、品揃えもそつがない、いい店だと思います。
もう少し売り場を増やせればもっと売上も伸びると思いますけどね。
大丸に比べると売り場サイズ的に苦しいかと思います。
ワンフロアでの面積がもう少し欲しいところでしょう。
ただ、「いい店」でしか無いとも言えます。
大阪の百貨店が増床競争をした結果、品揃えやハードウエアで見劣りするのは当然です。
そういった意味では競合条件が変化しつつあると思います。
今後巨大化せずに対抗するとすれば、品揃えの見直しは避けて通れないでしょう。
神戸に来た観光客に目を向けるとか、買い回り品に力を入れるとか。
あるいはテナントミックスを変えるか、難しいところです。
思い切って建て替えも視野に入るかも知れませんが、
その場合はなおさら先を見据えた戦略が必要でしょう。

震災も乗り越え、会社の破綻も踏ん張ってきた店です、
今後も神戸で頑張って欲しいものです。
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