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ダイエー仙台店~地方駅前巨艦店の今~ [百貨店・GMS]

かつてダイエーでトップクラスの売上を誇った仙台店、
といっても来年3月にイオンリテールに移管される予定の店舗ですが、
そちらに行ってきましたのでレポートします。
臨店は2015年8月7日(金)18:00頃です。

店舗は仙台駅から徒歩数分、地下2階から地上8階の
10フロアを売場にする典型的な駅前型多層階GMSです。
エスカレーターは1ヶ所のみ、1フロア400坪程度でしょうか、
こぢんまりとした店舗ですね。
1975年開業のようですから店齢も40年、当時の最先端がよく分かります。
しかしながらその店舗ですが店舗の高齢化はいかんともしがたく、
低い天井、古いエスカレーター(いろんな音を発していました)、
狭いワンフロアと多層階、とハンデは様々です。

ダイエーとしてみますと、食品から家電までフルラインの扱い。
ダイエー自体としてだけでなく、GMSとしてもラインナップは広いかと。
それでも7,8階はすべてテナントですからダイエーは実質8フロア。
その中にもテナントがいろいろ入っていますから、
実質的なダイエー直営売り場は2/3程度になるでしょうか。
その売り場にアイテムをそろえているのでどうしても売り場はキツキツです。
ただ、天井が低いのでゴンドラも高さが基本1500ですので、
通路を削ってスペースを確保している感じでした。
天井は低いですが陳列棚も低いので売場にさほど圧迫感はありませんでしたね。
また、食品以外はカートを押して歩くことを想定されていない狭さ。
おそらく5,60cmくらいでしょうか。歩いてすれ違うのもやっとです。
まぁ多層階ですからカートを押して上下移動することはないという
割り切りもあるんでしょうけど。それはそれで潔いと思います。

ワンフロアが狭いので1階に服飾、化粧品、HBCと百貨店のような配置。
2,3階がレディースフロアになっています。
これはこれで目的外の人は直行できていいと思いますが、
初めての人にはわかりにくいですね。

一方地下2階の食品はきちんと主通路があって、
中通路もカートがすれ違える幅(1.8m位はありましたね)がしっかりとられていました。
ゴンドラも1800でさらに最上段にも在庫を置いてと圧巻の売り場でした。
近隣にSMもないですし、レジも10台近くフル稼働と
時間帯もよかったのかかなり活気がありました。
ただ、絶対的な売り場が狭いので冷蔵・冷凍平台は無し。
生鮮3品は補充の回転で補い、総菜を平台で大きく展開していました。
まぁ仕事帰りの買い物客が多いでしょうから当然の対応ですね。
価格も郊外店と同レベルでしたから立地の割にはがんばっていると思いました。

ちょっと驚いたのは地下1階。
日雑、家庭用品といった売り場とフードコートが配置されています。
地下1階にフードコートという配置が驚きです。
普通最上階がレストラン街ですがココは書店でした。
紆余曲折の結果でしょうが、お客さんも多かったですし、
これはこれでありかもしれません。フードコートで回転優先、
立地からお昼需要も見込めますしなかなかいい立地を見つけたと思います。
フードコートに出店しているのも、
餃子の王将、幸楽苑、十割そば、ドムドムバーガー、ディッパーダンと
手軽に食べられるものばかりですから。
地方のファッションビルでも地下フードコートっていいんじゃないかと思います。

くつ売り場はグリーンボックスが入ってすでにイオン化が完了といった感じ。
7階の手芸店布素材館 マブチ結構お客が入っていました。強いですね~~。
もしダイエーでなくなっても生き残っていけるのではないでしょうか。
8階の書店は書店なのに省エネと称して一部蛍光灯が落とされていました。
これは立ち読みするなと言うことでしょうか?
他の売り場も一部照明を落としていましたので統一した行動でしょうけど、
LED化して全点灯が今の流れ。
ダイエーだったゆえ投資が抑えられてきたのかもしれませんが、
イオンリテールに移管されたらどうなるのやら・・・
3月以降も変わらないのであれば閉店という流れになるのかも・・・
なんて予想が出かねません。

実は一番お客が居たのはエスカレーター脇の休憩スペース。
エスカとガラス窓の間に向かい合わせに座れる椅子と机が5セットほどでしょうか、
置かれていましたがどのフロアも誰かしら休んでいました。
休憩スペースが一番競争率高いというのも考え物ですが、
その客をどう売場に呼び込むか、それを考えるべきとしておきましょう。

イオン移管が控えていると言えば気になるのがもう一つ。
ハートポイントカードの募集、OMCカードの募集、イオンカードの募集が
平行で行われている状態でした。正直どうなんでしょう。
イオンリテールに移管される以上、OMCカードは切るべきでしょうし、
ハートポイントカードもフェードアウトしなければならいはず。
個人的にはGMSのイオンに転換するよりはフォーラスやOPAに転換した方が
売り上げは望めると思っていますのでそう感じたわけですが。
一度イオンリテールに移管した後、閉店業務を行ってからフォーラス事業部へ移管、
そんな手の込んだ作業もあり得るのかなと思ったりもします。
残念ながらあの店舗ではGMSとして営業を継続するのは無理があると思いますので。

今回、臨店して感じたのは従業員の挨拶がきちんとされていたこと。
店舗のハンデはありますが、立地はいいし東北唯一の店舗として頑張ってきたわけで、
まだ従業員の士気はあるのかなと思いました。
今でもGMSとしての品揃えをできるそこそこの売り場があったというのも大きいでしょうね。
売り場があれていることもありませんでしたし、
店舗がてこ入れされれば再浮上する可能性も十分あると思える店でした。
今度はイオンにかわってどうなるかリポートできればと思います。
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