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震災によるエスカレーター落下事故2~波紋は全国へ広がるか~ [雑誌・新聞記事・テレビ番組]

東日本大震災でエスカレーターが落下した事件の続報です。
本日(2011.11.2)NHKのニュースで郡山の落下事故は施工ミスが一因と報道。
製造メーカーの三菱電機が全国で点検に乗り出すそうです。
(特にリリースは見つけられませんでした)

今回は建物に固定する部分が施工ミスあって、
落下防止用の板の長さがかなり短かったため、
落下を防げなかったのではないか、ということのようです。
あくまで一因に過ぎないかもしれませんが、
全国のエスカレーターを自主点検するという三菱電機の姿勢は
このご時世では当然といえば当然ですが好感が持てるかと思います。
あくまで施工業者の問題と片付けることもできるわけですが、
製造メーカーとしては製品の欠陥と受け取られるリスクを防ぐためには
それくらいの対応をしなければならない時代になったんですね。

ただ、その分のコストが製品価格に響いてくるということも含めて
本来はメーカーの取り組みを評価すべきことかもしれませんが、
今の日本には安全のためにはコストを考えない風潮もあると思います。
安心・安全のコストとそれを享受するための負担をどうするか、
震災以降に問われていることであると思います。

エスカレーターの場合は建物の躯体に穴を空けて調べるというような
大がかりなことは不要でしょうから、利用者が多い機器でもあるので、
全国で自主点検を行うというのはコストベネフィットを考えても妥当な判断だと思います。
あとは全国でどれくらいの施工不良が明らかになるか、ですね。
もしかしたら全国で危ない例がいろいろ見つかるかもしれません。
それがないことを(あるいは少ないことを)祈るばかりです。
震災で建物倒壊が少なく信頼を高めた建築業界が、
一方ではいい加減な工事をしていた、ということになっては目も当てられません。

自主点検の結果にもよりますが、デベロッパーの工事管理を
見直すことにもつながる可能性があります。
商業施設は専業デベロッパー(イオンモールやチェルシーなど)が開発する場合と、
再開発として専門ではない業者が開発する場合があります。
企画の段階からキーテナントなどが関わったり、PMに入っていたりすれば安心ですが、
工場の再開発や地権者が事務組合を作って開発する場合などは、
デベロッパーの能力がとわれる事態に発展するのではないかと思います。
マンションにブランドがあるように、商業施設にもブランドが必要になって、
大手による系列化や市場の寡占につながったりしないですよね?
と、ちょっと飛躍した心配をした私でした。
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